浮気している夫に離婚したいと言われたときの対処方法【元弁護士が解説】

夫が浮気しているにもかかわらず、開き直られて「離婚したい」と言われた。。

そんなとき、どうすれば良いのでしょうか?

小さい子どもがいる方などは浮気されてもすぐに離婚できないケースが多いでしょう。経済的な問題も重大です。「戻ってきてほしい」と希望する方が少なくありません。

浮気している夫から離婚を請求されても応じる必要はないので、まずは安心してください。

今回は、浮気・不倫している夫から「離婚したい」と言われたときの対処方法を解説します。

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浮気している夫が離婚したいと言ってくる理由

夫が浮気・不倫していると、「離婚してくれ」と言ってくるケースがよくあります。妻が理由を尋ねると、不倫のことは話さず「君のことは始めから嫌いだった」「ずっと我慢していた」などとうそぶく人もいます。

それまで夫婦関係や家族関係に特に問題がなかったのに、ある日突然離婚を突きつけられると、妻としては混乱してしまうでしょう。

不倫している夫が離婚を請求してくるのは、たいてい不倫相手と再婚したいからです。

中には不倫相手が妊娠してしまい、「一刻も早く離婚して籍を入れたい」と考えているケースもあります。そんなとき、離婚に応じてしまったら相手の「思うつぼ」となるでしょう。

夫が突然離婚請求してきたら、裏に不倫相手の存在が隠れている可能性があるので注意してください。

浮気相手と再婚したいと思っている

夫が浮気したうえで離婚を求める理由として、浮気相手との再婚を望んでいる可能性があります。

浮気相手との関係が長く続いていたり、相手と将来について話し合っていたりする場合、夫のなかでは浮気が一時的な関係ではなくなっていることがあります。

夫から「もう気持ちは戻らない」「離婚して新しい人生を始めたい」などと言われた場合も、浮気相手との生活を想定している可能性を否定できません。

ただ、夫が再婚を希望しているからといって、妻が直ちに離婚へ応じなければならないわけではありません。

夫が浮気相手との再婚を急いでいる状況では、慰謝料や財産分与、子どもの養育費などを十分に話し合わないまま、離婚届への署名を求められることがあります。

夫の希望を優先するのではなく、浮気の事実や離婚後の生活、受け取るべき金銭を整理してから判断する必要があります。

妻への気持ちが冷めたと主張している

浮気した夫が「妻への気持ちが冷めた」「もう夫婦として見られない」と主張し、離婚を求めるケースもあります。

実際に夫婦関係への不満を抱えていた可能性はありますが、浮気相手へ気持ちが傾いていることで、妻への感情を必要以上に否定的に捉えている場合もあります。

浮気相手との関係が盛り上がっている時期は、日常生活を共にしてきた妻よりも、非日常的な時間を過ごす浮気相手の方が魅力的に見えやすくなります。

その結果、夫婦間に以前からあった小さな不満を離婚理由として持ち出し、「浮気をしたのは夫婦関係が悪かったからだ」と説明することもあります。

しかし、夫婦関係への不満と浮気の責任は別の問題です。夫婦間に問題があったとしても、それだけで浮気が正当化されるわけではありません。

浮気の責任から逃れようとしている

浮気について詳しく追及されたくないため、夫が離婚を求めている場合もあります。

浮気の事実が明らかになると、夫は妻から責任を問われるだけでなく、浮気相手との関係解消や慰謝料の支払いを求められる可能性があります。

そのため、夫婦関係そのものを終わらせれば、浮気について説明したり謝罪したりする必要がなくなると思い、離婚を急ぐことがあります。

「離婚するのだから浮気の話はもう必要ない」「お互いに新しい人生を始めればよい」などと言い、浮気と離婚を一つの問題として処理しようとする夫もいるでしょう。

しかし、離婚に応じたからといって、浮気に関する責任が当然になくなるわけではありません。

浮気が婚姻関係を壊した原因であれば、離婚後であっても慰謝料を請求できる可能性があります。

妻から離婚を切り出される前に主導権を握りたい

自分が浮気をした立場であるにもかかわらず、妻から責任を追及される前に離婚を切り出し、話し合いの主導権を握ろうとする夫もいます。

先に離婚を求めることで、「離婚するかどうか」ではなく「いつ離婚するか」という方向へ話を進めようとするケースです。

妻が突然の要求に動揺すると、夫の提示した慰謝料や財産分与の条件を十分に確認できないまま受け入れてしまう可能性があります。

夫が「早く決めてほしい」「離婚に応じないなら家を出る」「弁護士を立てる」などと強い態度を取ることもあるでしょう。

しかし、夫が先に離婚を切り出したからといって、夫側に法的な優先権が生じるわけではありません。

協議離婚は夫婦双方の合意によって成立するため、妻が納得していない段階で結論を出す必要はありません。

慰謝料や財産分与の負担を抑えたい

慰謝料や財産分与の負担を少なくするため、夫が早期の離婚を求めている可能性もあります。

妻が浮気の証拠や夫婦の財産状況を把握する前に離婚を成立させれば、金銭的な請求を抑えられると思っているケースです。

夫から「慰謝料として一括で支払う」「財産分与はこれで十分」「弁護士を入れると費用がかかる」などと言われ、早く離婚届へ署名するよう求められることもあります。

しかし、慰謝料と財産分与は性質が異なります。

慰謝料は浮気などによって受けた精神的苦痛に対する損害賠償であり、財産分与は婚姻期間中に夫婦が協力して築いた財産を清算するための制度です。

夫が提示した金額だけを見て離婚へ応じると、本来受け取れる財産や金銭を見落とすおそれがあります。

預貯金、不動産、保険、退職金、証券口座などを確認し、慰謝料とは分けて離婚条件を整理しましょう。

浮気相手から離婚を迫られている

夫本人だけでなく、浮気相手から離婚を迫られているケースもあります。

浮気相手が夫から「妻とは離婚する」「夫婦関係はすでに終わっている」などと説明されていた場合、約束を実行するよう要求することがあります。

浮気相手から結婚や同居の期限を示され、夫が焦って妻へ離婚を切り出す場合もあるでしょう。

夫の態度が急に変わったり、具体的な期限を決めて離婚を求めたりしている場合は、浮気相手との間で何らかの約束をしている可能性があります。

ただ、浮気相手から迫られている事情は、妻が離婚へ応じなければならない理由にはなりません。

夫と浮気相手の都合を優先して離婚を急ぐと、妻や子どもの生活設計が置き去りになるおそれがあります。

夫婦関係がすでに破綻していると思い込んでいる

夫が「夫婦関係は以前から破綻していた」と主張し、浮気とは関係なく離婚できると思い込んでいる場合があります。

夫婦の会話や性交渉が減っていたこと、寝室が別だったこと、家庭内で顔を合わせる時間が少なかったことなどを挙げ、婚姻関係が終わっていたと説明するケースです。

しかし、夫婦仲が悪かったり、一時的に関係が冷え込んでいたりするだけで、直ちに法律上の婚姻関係が破綻していたと判断されるわけではありません。

同居を続けていたか、家計を共有していたか、子育てや家事を協力していたか、関係修復に向けた交流が残っていたかなど、さまざまな事情から判断されます。

また、浮気が始まる前から本当に夫婦関係が回復できない状態だったのか、浮気を正当化するために過去の不満を強調しているのかも確認が必要です。

>>夫の浮気への賢い対応の仕方は?賢い妻はこうしている

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夫が浮気して「離婚したい」と言ってもすぐに応じる必要はない

不倫している夫から離婚を突きつけられ、離婚したくないなら妻としてはどう対応すれば良いのでしょうか?

この場合、「離婚に応じないこと」が最重要です。

日本で離婚するには3つの方法があり、まずは「夫婦で話し合って解決すべき」という制度になっています。夫が離婚したくても、いきなり裁判(離婚訴訟)はできません。

話し合いで離婚する方法を「協議離婚」といいます。協議離婚を成立させるには、夫婦双方が「離婚に合意」しなければなりません。相手がいくら離婚を求めても、こちらが離婚に応じなかったら協議離婚は成立しないのです。

夫が強い勢いで離婚を求めてきても、断り続けている限り強制的に離婚される可能性はありません。

夫から離婚調停を申し立てられても拒絶する

夫からの離婚請求を拒否し続けていると、夫が家庭裁判所で「離婚調停」を申し立ててくる可能性があります。

調停になると、家庭裁判所から呼出状が届き、裁判所で夫と話し合うことになります。

一般に「調停になったら離婚させられるのでは?」と不安を感じる方もおられますが、その心配も不要です。離婚調停も協議離婚と同様「あくまで当事者同士の話し合いによって解決する方法」だからです。

夫婦の双方が離婚に合意しない限り、離婚は成立しません。夫が強硬に離婚を求めても、妻が離婚を受け入れない限り調停で強制的に離婚させられる可能性は無いのです。

また離婚調停では調停委員が間に入って夫婦の話し合いを調整してくれます。

「夫が不倫していてこちらは離婚したくないので、応じません」と言えば、調停委員も味方をしてくれるでしょう。反対に、夫の方へ離婚を思いとどまるように説得してくれる可能性もあります。

ただし調停委員を味方に引き入れるには「夫の不倫の証拠」が必要なので、事前に用意しておきましょう。

離婚訴訟を起こされても浮気した夫の主張は認められない

調停で離婚を拒絶していると、離婚調停は「不成立」となって終了します。すると、夫が「離婚訴訟」を提起してくる可能性も考えられます。

離婚訴訟とは、離婚するための裁判です。裁判は話し合いの手続きではありません。裁判官が「離婚すべきかどうか」を判断して判決を下します。

離婚判決が出ると、当事者が望まなくても離婚させられてしまいます。

そうだとすると、「不倫した夫から離婚請求されたら『離婚判決』が出てしまうのか?」と心配する方もいるでしょう。

その点については安心してください。法律上「不倫した人からの離婚請求」は認められないことになっているからです。

不倫した人を「有責配偶者」といいます。有責配偶者とは「自分で離婚原因を作った責任のある配偶者」です。有責配偶者でありながら相手が拒否しているのに無理矢理離婚を進めるのはあまりに身勝手といえます。

そこで裁判所は、有責配偶者からの離婚請求を原則的に認めていません。有責配偶者からの離婚請求が認められるには、10年以上の別居期間など厳しい条件が必要となってきます。

不倫した夫が調停後に離婚訴訟を提起しても、まず離婚判決は出ません。

ただし訴訟で夫からの請求を排斥するには、やはり「不倫の証拠」が必要です。証拠がないと、相手が有責配偶者であることがわからないので、裁判所は離婚判決を出してしまうかもしれないからです。不倫した夫が離婚を求めてきたときには、証拠集めが非常に重要となります。

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夫が家出した場合の対処方法

不倫した夫から離婚を請求されて拒絶していると、夫が「家出」してしまうケースが少なくありません。よくあるのは不倫相手と同棲したり近くに賃貸物件を借りたりするパターンです。さらに夫が生活費を払わなくなるケースも多々あります。

この場合、以下のように対応しましょう。

居場所を確認し、生活費を請求する

まずは夫に対し、どこにいるのか居場所を知らせるように連絡しましょう。メールやLINEで連絡をとってみるようお勧めします。GPSなどでわかるようであれば、こちらで調べてしまいましょう。

また生活費が払われていないなら、支払を要求してください。夫婦にはお互いに「生活保持義務」という扶養義務があります。夫がはたらいていて妻より収入が高いなら、妻は夫へ生活費を請求できます。夫婦の生活費を「婚姻費用」といいます。

婚姻費用を払わないなら家庭裁判所で「婚姻費用分担調停」という調停を申し立てれば最終的に強制的に払わせることもできるので、まずは夫へ任意の支払を求めると良いでしょう。

居場所を調べる

夫に居場所を尋ねても返答がない場合、こちらで調査して明らかにする必要があります。居住場所がわからないと、調停の申し立てもできません。

夫の勤務先がわかっているなら、仕事後に勤務先から跡をつけていくと居所が判明する可能性があります。夫の交通ICカードの利用履歴から「あたり」をつけることも可能です。

自分で跡をつけるのが困難な場合には、探偵事務所へ任せましょう。プロであれば、相手から見つからずにうまく尾行して現在の居所を突き止められる可能性が高くなります。

また住民票を異動している場合には、住民票を取得すれば次の住所が載っているのでわかります。まずは自分で住民票を取得して、それでも判明しなければ尾行調査をするのが良いでしょう。

婚姻費用分担調停を申し立てる

夫の居場所がわかったら、家庭裁判所で「婚姻費用分担調停」を申し立てましょう。調停では、生活費の支払いについて取り決められます。家庭裁判所で婚姻費用を決めるときには、こちらの算定表の金額が採用されるのが一般的です。

https://www.courts.go.jp/toukei_siryou/siryo/H30shihou_houkoku/index.html

相手がどうしても支払に応じない場合には、「審判」という手続きになって裁判所が婚姻費用の金額を決め、相手に支払い命令を出してくれます。夫が裁判所の命令に従わないときには、給料や預金の差押えも可能です。

いったん婚姻費用の金額が決まったら、その後夫が戻ってくるか離婚するまで支払い義務が続きます。相手が支払をしたくなければ家に戻るしかなくなり、プレッシャーをかける効果もあるのでぜひ調停を上手に利用してみてください。

>>【ほっとく?】夫が帰ってこないのはなぜ?旦那と連絡が取れない際の対処法を徹底解説

離婚させられないための注意点

不倫した夫が離婚を望んでいるとき、無理に離婚させられないために以下の点に注意して見てください。

脅迫される、暴行を振るわれる場合の対処方法

夫から離婚したいと言われて妻が拒絶すると、夫が脅迫したり暴力を振るったりするケースが少なくありません。子どもに冷たい態度をとったり大声で怒鳴ったりする人もいます。

身に危険を感じるなら、自分から別居して距離を置きましょう。別居後、夫には婚姻費用の支払い義務があるので、支払ってくれないなら婚姻費用分担調停を申し立てて支払わせることも可能です。

有利に交渉するには証拠が必要

不倫している夫から離婚を請求されたとき、妻が不利にならないためには「夫の不倫の証拠」が必要です。

調停で調停委員に味方してもらうにも不倫の証拠がないと説得力がありません。

裁判になったとき、不倫の証拠がないと夫が「有責配偶者」であることを証明できず、離婚判決が出てしまう可能性があります。

将来離婚したいと考えるようになったとき、不倫の証拠がなかったら慰謝料も請求できません。

夫が不倫していると感じたら、しっかり証拠集めをしましょう。不倫の証拠を集める際には「夫と不倫相手の肉体関係」を証明できるかが重要です。法律上「不貞」というには「男女の肉体関係」が必要だからです。肉体関係を証明できなければ、「有責配偶者」とはいえず離婚が認められてしまう可能性があります。

以下のようなものをできるだけたくさん集めましょう。

  • 性行為しているときの画像や動画
  • ホテルや旅館の領収証
  • LINEのメッセージやメール(一緒に旅行に行ったことがわかるもの、同棲していることや相手の家に泊まったことがわかるものなど)
  • クレジットカードの明細書
  • 交通ICカードの利用履歴
  • 電話の通話履歴

どうしても自分1人の力では証拠を集められないときには、探偵事務所に依頼しましょう。プロの探偵が尾行して相手の家に一晩泊まった事実やホテルに入ったところ、同棲している事実などが発覚すると、動かぬ証拠をつかめます。

探偵事務所は調査後「調査報告書」を作成します。調査報告書は、裁判でも使える不倫の証拠です。確実に不倫現場をおさえた調査報告書があれば、有利に調停や訴訟を進められるので、困ったときにはぜひ、探偵事務所を利用してみてください。

離婚届不受理願いを提出する

夫が離婚を望んでいるとき、勝手に離婚届を提出されないように注意が必要です。予防策として、役所へ「離婚届不受理願い」を提出しておきましょう。これを出していると、申出人の意思確認が取れない限り役所は離婚届を受理しなくなります。これで夫からの勝手な離婚届提出を防ぎ、妻の立場を守れます。

浮気している夫に離婚したいと言われたときの対処方法:まとめ

不倫した夫から離婚請求されても、無理に離婚させられるわけではないので、慌てず落ち着いて対応しましょう。無理に離婚させられる心配はありません。

ただし離婚を拒絶するには、不倫の証拠が必要です。自分で集めるのに限界を感じたら、浮気調査を得意とする探偵事務所に相談してみてください。

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執筆者プロフィール

福谷陽子
法律ライター 元弁護士
弁護士としての経験は約10年。その経験をもとに、ライターへ転身後は法律や不動産関係の記事を積極的に執筆している。
弁護士時代は中小企業の顧問業、離婚や不倫など男女関係案件の取扱いが多く、浮気調査や探偵事務所の実情にも詳しい。
記事の作成だけではなく、編集やサイト設計、ディレクションやウェブコンテンツを利用したマーケティングのアドバイスなど、活動の幅を広げている。

運営サイト(元弁護士・法律ライター福谷陽子のblog)
https://legalharuka.com/433

運営youtubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UC-vYz7An9GHWXsXjWKbmRdw

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本記事はPIO探偵事務所の編集部が企画・編集・監修を行いました。

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