浮気調査で盗聴器は使える?違法性と使うときの注意点を丁寧に解説します
浮気調査では、証拠としてカメラ撮影(写真、動画)などを扱うことが多いですが、音声データも浮気や不倫の証拠として採用されることがあります。音声データは、スマートフォンやハンディレコーダーで録音するというのが一般的ですが、盗聴器で録音したデータに関してはどうなのか、気になるところだと思います。
そこで、今回の記事では、浮気調査で盗聴器を使うことが出来るのか、その違法性と使う際の注意点について解説したいと思います。
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盗聴は違法な行為といえるのか
ここでは、盗聴の違法性について解説したいと思います。
盗聴行為自体は違法ではない
この事実を知ると驚くかもしれませんが、実は盗聴行為自体は違法行為ではありません。日本には盗聴を取り締まる法律が作られておらず、盗聴器の販売や購入に関する法律もないのです。
盗聴器の構造は、電波を飛ばすトランシーバーのような通信機と変わらないため、見た目や言い方が違うだけという認識でもいいかもしれません。例えば、スマートフォンや、ボイスレコーダーを隠して録音した場合は「盗聴器」という言い方ができるのではないでしょうか。
盗聴器を設置することによる犯罪行為が問題
盗聴器を設置する場合、対象者の自宅や会社のオフィスなど、他人の敷地内に設置する場合が多いです。設置するにあたって、持ち物を改造(破損)したり、本人のいないタイミングを狙って侵入することが多いため、住居侵入罪や、器物損壊罪と言った犯罪行為を犯すことになります。
このように、盗聴自体に違法性はありませんが、盗聴器を設置する過程で問題行動があった場合には、違法行為になってしまいます。合法になるケースと上記以外で違法になるケースについてみていきましょう。
【合法】自宅や自分が所有する車両に盗聴器、ボイスレコーダーを設置した
本人や、パートナー(妻、夫)が設置した場合は、自分の所有物(共有財産)であるため、違法行為があるとは認められません。夫婦間での浮気調査では、自宅内や車両に盗聴器を設置して調べることは合法だと考えていいと思います。
【違法】電話機に盗聴器を設置した
電話機に盗聴器を設置することは、「有線電気通信法」と「電気事業通信法」に反するため、違法行為となります。これは、自宅・相手宅に関係なく該当するため、電話機に盗聴器を付けること自体が犯罪行為と判断されます。
【違法】盗聴器で得た情報を使って相手を脅した
盗聴器で得た情報を使って、配偶者や浮気相手を脅す行為は、「脅迫罪」に該当するため、決しておこなってはいけません。盗聴で得た情報を使って、相手を脅したり、第三者に情報を漏洩することがないように気をつけてください。
配偶者の調査なら合法的に盗聴できる
浮気相手ではなく、配偶者であれば、違法行為を行わずに盗聴できます。今後、離婚調停や慰謝料請求などを検討しているという場合であれば、盗聴したデータは有利な証拠として採用される可能性が高いと言えます。
浮気調査で盗聴器を使う方法とは
ここでは、浮気調査で盗聴器を合法的に使う方法と、危険性がある方法について解説したいと思います。
寝室、車に盗聴器を設置する
寝室、車に盗聴器を仕掛けるのは有効な方法です。自宅で浮気をしている場合は、その一部始終を盗聴することができますし、車であれば、ドライブやデート中の様子などもわかるでしょう。前述した通り、自分の家、所有する車(夫婦の場合も)であれば、盗聴器を設置することに違法性はありません。
パートナーの浮気を疑っているのであれば、これが最も有効な設置場所ではないでしょうか。
パートナーのカバン、私物に盗聴器を設置する【危険】
パートナーのカバンに盗聴器を設置すること自体は問題ありませんが、そのカバンは随時移動しているため、車や電車、タクシー、会社、取引先など、さまざまなシーンを盗聴することになります。この中には違法になるタイミングが数多く潜んでおり、方法としてはお勧めできません。
職場で盗聴した内容が機密情報であったために、それが原因でパートナーが解雇されてしまうという事態も考えられます。また、カバンに設置すると、収録される音声が小さくなりやすく、聞き取りにくいことも多いため、証拠として使えないこともあります。
盗聴はボイスレコーダーがお勧め
パートナーがいつ浮気をしているかわからないため、盗聴時間は長時間になることが少なくありません。盗聴には、スマートフォンを使うことも可能ですが、その間スマートフォンを手放す必要があり、実用性があるとは言えません。
そこで、小型のボイスレコーダーの登場です。ボイスレコーダーであれば、24時間続けて録音できる製品も多く、小型で場所を取らないため、設置場所に気を使うこともありません。
また、最近では価格が安いものも多く、数千円程度で入手できるので、一つ持っておくだけで非常に便利と言えます。自宅や車内での盗聴ならボイスレコーダーを活用してみましょう。
浮気調査で盗聴器が使えない場合の対処法
パートナーにわかってしまう可能性が高い、違法行為になるリスクが高いと言った理由で、盗聴器を使いたくないという人もいるかと思います。そこで、ここでは、盗聴器をつかわずに調査する方法をご紹介します。
浮気調査アプリを使う
浮気調査アプリを使うことで、パートナーの居場所特定や、電話、メール履歴、画像、動画の閲覧などが可能になるため、慰謝料請求に有利な証拠を集められる可能性があります。ただし、アプリを利用するためには、相手のスマホに同じアプリを導入する必要があるため、ハードルが高い点がデメリットです。
相手のパスワードを勝手に解除して、アプリをインストールすることは違法行為になりますので、決して行わないようにしてください。
探偵社に調査を依頼する
探偵調査であれば、裁判で利用できる証拠を、法的にも安全に入手してくれます。また、相手にわかってしまうリスクや、その他のトラブルも回避できるため、余計な心配をせずに、浮気の証拠を得ることが出来るでしょう。調査方法や費用面に不安がある人は、依頼する前に問い合わせを行うのもいいと思います。
盗聴以外の浮気調査のメリット・デメリット
浮気調査方法の概要
浮気調査には様々な方法がありますが、一般的には以下の三つが主な手段として知られています。
- 浮気調査アプリの活用
- 探偵への依頼
- 自らによる調査
それぞれに一長一短があり、状況に応じて適切な方法を選択する必要があります。浮気をされた側としては、できるだけ効率的かつ適法な方法で証拠を収集したいと考えるでしょう。また、相手のプライバシーにも十分配慮しつつ、自身の精神的なダメージを最小限に抑えることも重要です。
ここでは、盗聴以外の浮気調査方法について、メリットとデメリットを詳しく見ていきましょう。
浮気調査アプリのメリット・デメリット
近年、浮気調査に特化したスマートフォンアプリが登場しています。これらのアプリを活用すれば、比較的簡単かつ低コストで浮気の証拠を収集できます。
主なメリットは以下の通りです。
- コスト面での優位性:探偵に依頼するよりも断然安価である
- プライバシー保護:盗聴などの違法行為を行わずに済む
- 証拠収集の容易さ:位置情報の記録や通話記録の確認など、アプリ上で簡単に行える
一方で、デメリットも存在します。
- 信頼性の低さ:アプリの機能や精度には限界があり、確実な証拠を得られるとは限らない
- 法的リスクの存在:相手の同意なく通話記録を残すなど、法的にグレーな部分がある
- 相手の反発を招く:浮気相手に発覚した場合、大きな反発を招く可能性がある
つまり、浮気調査アプリは比較的簡単に利用できますが、証拠能力や合法性の面で課題があるといえます。そのため、あまりおすすめできる方法ではありません。
探偵への依頼のメリット・デメリット
探偵に浮気調査を依頼するのも一般的な選択肢です。探偵は専門的な知識と経験を持ち、確実な証拠収集が期待できます。
探偵への依頼のメリットは以下の通りです。
- 専門性の高さ:浮気調査の実績と技術を持つ探偵に依頼できる
- 証拠収集の確実性:写真や動画など、法的に有効な証拠を収集できる
- 法的リスクの回避:探偵ならば違法行為を行わずに調査できる
一方で、探偵への依頼にはデメリットもあります。
- コストの高さ:探偵の報酬は高額になる可能性が高い
- プライバシー侵害の可能性:相手のプライバシーを過度に侵害してしまう恐れがある
- 探偵の信頼性:探偵の質や能力にばらつきがあり、十分な成果が得られるとは限らない
つまり、探偵に依頼すれば確実な証拠収集が期待できますが、コストと相手のプライバシーへの配慮が課題となります。探偵の信頼性も見極める必要があります。
自己調査のメリット・デメリット
浮気調査を自ら行うという選択肢もあります。自己調査には以下のようなメリットがあります。
- コスト面での優位性:探偵に依頼するよりもはるかに安価に調査できる
- プライバシー保護:自ら調査を行えば、相手のプライバシーを最小限に抑えられる
一方で、自己調査にはデメリットも存在します。
- 証拠収集の難しさ:専門的なスキルがなければ、確実な証拠を得るのは困難
- 法的リスクの存在:相手の同意なく行動すれば、法的トラブルに巻き込まれる可能性がある
- 精神的ダメージ:自ら調査を進めることで、さらなる精神的ダメージを被る恐れがある
つまり、自己調査はコストとプライバシーの面では優位ですが、証拠能力と法的リスクの面で課題があります。また、調査を続けることで精神的に追い込まれる可能性もあるのです。
浮気調査方法の事例
ここでは、上記の浮気調査方法の具体的な事例を紹介します。
浮気調査アプリ
事例①
Aさんは妻の浮気を疑っており、無断で浮気調査アプリを使って調査を行いました。アプリ上で妻の位置情報や通話記録を確認した結果、浮気の証拠を収集できました。しかし、アプリの精度に不安があり、最終的には探偵に依頼することにしたそうです。また、妻のプライバシーを自らの手で侵害するのことにも抵抗があったそうです。探偵に調査を依頼すれば質の高い調査を望めるだけでなく、自らの手で妻のプライバシーを侵害するわけではないため、精神的に少し落ち着いて調査の行方を見守れたそうです。
事例②
Bさんは妻の浮気を疑っており、浮気調査アプリを使って調査を行いました。このアプリは、相手のスマートフォンの履歴やメッセージ、位置情報を記録・モニタリングする機能を備えています。Bさんは、アプリを妻の携帯に秘密裏にインストールし、その動向を監視していました。しかし、妻が気づいてしまい、大きな喧嘩となってしまいました。Bさんは、プライバシーを侵害したことで妻から信頼を失い、結局、離婚に至ってしまったそうです。
事例③
Cさんは、自分の直感から妻の浮気を強く疑っていましたが、確たる証拠がありませんでした。そこで、妻の携帯電話の履歴を確認しようと試みました。しかし、パスワードがかかっており、妻の許可なく確認することはできませんでした。そこでCさんは、自分のスマートフォンにリモートアクセスアプリをインストールし、妻の携帯電話の履歴を遠隔で監視することにしました。その結果、妻とある男性とのメッセージのやり取りを発見し、浮気の証拠を掴めました。ただし、この行為は妻のプライバシーを侵害するものであり、結局Cさんは法的トラブルに巻き込まれることになりました。
探偵への依頼
事例④
Dさんは夫の浮気を疑っていましたが、自分では証拠を掴めないでいました。そこで、探偵事務所に依頼して調査を行ってもらいました。探偵が長期にわたって行動を監視し、写真や動画の証拠を収集しました。その結果、Dさんは夫の浮気を確信でき、離婚に至りました。ただ、証拠は非常に生々しく、自分ではなかなか確認できなかったそうです。また、その証拠がどの程度法的に有効なのかわからなかったため、弁護士にアドバイスを仰ぎました。
事例⑤
Eさんは夫の浮気を疑っていましたが、自身では証拠を掴めないでいました。そこで、地元の探偵事務所に依頼して調査を依頼しました。探偵は、数週間にわたり夫の行動を監視し、ホテルに出入りする様子や、浮気相手と会っている様子を写真に収めました。この証拠に基づき、Eさんは夫に浮気の事実を追及でき、最終的には離婚に至りました。探偵に依頼したことで、Eさんは法的な問題も回避でき、スムーズに問題解決ができたと話しています。
事例⑥
Fさんは長年にわたり夫の浮気を疑っていましたが、自分では決定的な証拠を掴めずにいました。そこで、探偵事務所に依頼して調査を行うことにしました。探偵は、Fさんの夫が仕事の後によく会っているという情報をもとに、一週間ほど監視を続けました。その結果、夫が浮気相手と密会している様子を撮影することに成功しました。Fさんは探偵から提供された写真の証拠を手に、夫の浮気を追及でき、その後の離婚にもスムーズにつなげられたと話しています。
自己調査
事例⑦
Gさんは妻の浮気を疑っていましたが、プライバシーを侵害したくないため探偵に依頼することを躊躇していました。そこで、自ら妻の行動を観察し、SNSの履歴なども確認しながら調査を進めました。しかし、確実な証拠を掴めず、結局、離婚に至るまでには至りませんでした。しかも、調査と途中で、ストーカーと間違われて警察官に職務質問されるというトラブルもあったのです。
事例⑧
Hさんは、妻の浮気を強く疑っていましたが、プライバシーを侵害したくないため探偵に依頼することを躊躇していました。そこで、自ら妻の行動を監視し、SNSの投稿履歴や位置情報などから浮気の痕跡を探りました。Hさんは妻の行動を追跡し、ついに浮気相手と待ち合わせしている現場を目撃できました(残念ながら証拠写真は取れず)。もちろん、証拠として十分ではなく、妻に問い詰めても真実を認めてもらえませんでした。精神的な疲れも大きく、Hさんは最終的に弁護士に相談し、離婚に至ったそうです。
事例⑨
Iさんは、妻の浮気を疑っていましたが、アプリを使うのは抵抗があり、探偵にも依頼したくありませんでした。そこで、自ら積極的に妻の行動を観察することにしました。Iさんは、妻の外出時に密かに後をつけたり、SNSの更新状況を注意深く見守ったりと、さまざまな調査を行いました。その結果、妻が浮気相手とデートしている現場を目撃でき、浮気の事実を確認できました。しかし、この一連の行動は妻のプライバシーを侵害するものであり、Iさん自身も精神的ダメージを受けていたようです。最終的には、夫婦で話し合いを重ね、やっと関係修復に至ったそうです。
これらの事例からも、浮気調査にはさまざまな方法と課題があるとわかります。アプリやプライベートな調査では、証拠能力やプライバシー侵害の問題が生じる一方で、探偵に依頼すれば確実な証拠収集が期待できますが、コストが高くなるというデメリットがあります。
まとめ
今回は、盗聴器を使った浮気調査の方法と、違法性、使えない場合の対処法について解説させていただきました。今回の記事をまとめると以下のようになります。
- 盗聴行為自体に違法性はない
- 盗聴器を設置する過程で行う行為に違法性があることが多い
- 盗聴器は浮気相手ではなく、パートナー側に設置するのがお勧め
- 盗聴行為に不安がある場合は探偵に調査を依頼するのが最も安全
盗聴行為に違法性はないものの、盗聴器の設置場所一つで違法になってしまう危険性があるため、盗聴器の利用する際には十分に注意してください。
この記事の著者:探偵社PIO 浮気・素行相談員 S.Y
浮気・素行・離婚関連の相談員プロフェッショナル。相談員歴8年。
年間400人以上もの相談を受けている。
関連タグ: 浮気・不倫
探偵社PIO編集部監修
本記事は探偵社PIOの編集部が企画・編集・監修を行いました。