スマホアプリで探偵のように浮気調査できる？おすすめできない理由とは？

公開日:2024/04/18 最終更新日:2024/03/31

パートナーの浮気は許しがたい裏切り行為です。それだけでなく、浮気を原因として離婚したい人にとって、「浮気の証拠」は話し合いにおいて自分の立場を有利に進めることができる大きな武器となります。最近ではスマートフォン（タブレットなどの情報端末を含む）にダウンロードできる「アプリ」を使って浮気調査ができるとの話もありますが、本当に調べることができるのでしょうか？

実は探偵からすると「アプリを使った浮気調査」にリスクを感じるケースは多いのです。なぜリスクがあるのか、今回は自分で浮気調査をするなら知っておきたい6つのことをご紹介します。

スマートフォンのアプリといえば、一般的にメッセージアプリやソーシャルゲームなどが定番ですが、中には浮気調査に使えるアプリがあると言います。

たとえば、

• スマホを持ってどこに行ったのか（GPS機能）
• どこを経由したのか
• メッセージアプリでどんなやりとりをしているのか
• 電話帳に誰のデータが登録されているのか
  

アプリによっては上記内容を確認できます。

アプリは有料・無料さまざまありますが、まず断っておきたいのが「浮気調査を目的に作られたアプリ」ではないことです。スマートフォンのデータをバックアップする目的であったり、スマートフォンを紛失した際に早く見つけるためのものであったりします。

アプリを使い方によっては浮気を調べるために活用できますが、探偵などのその道のプロは推奨していないのが事実です。「便利そうなのになぜ？」と疑問に思う人のために、次の項目でなぜおすすめしないのかを説明しましょう。

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浮気調査に利用可能なアプリ

以下に浮気調査が可能なアプリを紹介します。ただし、使用はあくまでもあなたの責任で行って下さい。以下のアプリを使用することによっていかなる損害が発生しても、当サイトでは責任を負えません。

また、ここでの紹介は、決してアプリの使用を推奨するためではありません。

Cerberus

遠隔操作や位置情報の取得、それに録音など多くの機能を有する浮気調査アプリです。スマートフォンのカメラを遠隔操作しての写真撮影や録音など、さまざまな機能があります。パートナーのスマートフォンにインストールすれば、パートナーの浮気の証拠を掴めるでしょう。

Life360

Life360の本来の用途は家族や友人と位置情報を共有するためのものであり、決して浮気調査のために開発されたアプリではありません。リアルタイムで位置情報を取得するだけでなく、位置情報の履歴も残せます。特定のエリアを設定すること、パートナーがそのエリア内に入ると（アプリをインストールしたスマートフォンがそのエリア内に入ると）、通知で知らせてくれる機能もあります。浮気（不倫）するときは同じホテルを利用することもあるかもしれません。身に覚えのないホテルの利用履歴を見つけたときなど、そのエリアを設定すると通知でわかります。

Track View

基本的な機能はすでに紹介したアプリと同様です。位置情報の取得やリモート操作での録音録画など、浮気の証拠を得るのに都合のよい機能を有しています。パートナーのスマートフォンにインストールして使用できることはもちろん、不要なスマートフォンにインストールして、あなたがいないときの自宅の様子もわかります。もしかすると、パートナーはあなたの留守中に大胆にも自宅で不倫に及んでいるかもしれません。

mSpy

このアプリは通話履歴やメッセージの履歴、それに位置情報を監視できるアプリです。直接的な証拠は掴めないかもしれませんが、通話やメッセージなど間接的な情報は得られるでしょう。

Prey Anti Theft

このアプリは本来、スマートフォンを紛失したときや盗難に遭ったときに使用するものです。位置情報の取得やスマートフォンそのものを遠隔操作できます。パートナーの位置情報を取得することはもちろんのこと、パートナーのスマートフォンを遠隔操作して浮気相手をおびき出すこともできるかもしれません。

AirDroid

このアプリを使用すると、パートナーが操作するスマートフォンの画面をリアルタイムで見られます。そのため、メッセージ（メールやLINE）のやりとりや送信したファイル（画像、動画、音声など）が誰に、どう発信されたかわかります。決定的な証拠は掴めないかもしれませんが、間接的な情報は得られるかもしれません。

浮気調査は相手に分からないように！

まずは浮気調査がパートナーに分かってしまうリスクがあります。あなたが浮気を疑っていると知れば、パートナーは浮気の証拠を隠したり、浮気相手とのデートに慎重になったりと、いざ本格的な浮気調査を始めた際に調査困難となることもあります。可能であれば相手に悟られず、浮気を調べるのが得策です。

リスクその1 相手のスマホにDLするのは非常に難しい

パートナーのスマートフォンを覗いてみたくなることもあると思います。その時に「ロック」がかかっていたことはありませんか？夫婦であれば「お互いのパスワードを知っている」という人もいますが、ほとんどの方はスマートフォンにロックをかけ、いくらパートナーであってもパスワードは教えていないはずです。

ロックを解除し、さらにDLするための指紋認証・パスワードを打ち込み相手のスマートフォンにアプリを入れるのはとても難しいでしょう。もしも、指紋認証によるロックがかかっている場合は、パートナーが眠っている隙にパートナーの指を操作して認証を行ってください。

リスクその2 DLできてもすぐに分かってしまう

仮にパートナーのスマートフォンに浮気調査のためにアプリを入れられたとしましょう。多くのアプリには「通知機能」が備わっており、オフに設定しなければ相手は「身に覚えのないアプリの通知がきた」と怪しんでしまいます。

そうでなくとも、毎日見ているスマートフォンのホーム画面に見慣れないアイコンがあれば「なんだろう？」と起動してしまいますよ（ただし、これはホーム画面にアイコンを置かないことで解決できます）。パソコンには隠しファイルなどの設定ができますが、スマートフォンにはアイコンを隠せる設定は存在しません（機種によってはこの限りではない。隠せなかったとしても分かりづらい場所に置くことが可能な機種もある）。

どちらにしても手間がかかってしまい、相手にバレる可能性は高いかもしれません。

浮気調査中に分かってしまう可能性も

これまではパートナーのスマートフォンにアプリを入れることで調査する方法をご紹介してきました。そこで「普段使っていないスマートフォンや、自分のスマートフォンを使えばリスクが低くなるのでは」と考える人もいます。しかし、これも非常にリスクが高いこと。その理由を説明します。

リスクその3 持ち物に忍び込ませても分かってしまう

たとえば使用していないスマートフォンをパートナーの荷物に紛れ込ませ、GPS機能で浮気現場を調べるとしましょう。大抵の人は自分の荷物の中に見知らぬスマートフォンがあることに気付くはずです。

運よく分からないこともあるかもしれませんが、どこかのタイミングでそのスマートフォンを回収する必要があるかもしれません。調査経験のない一般人がパートナーの持ち物にスマートフォンを入れてふたたび回収するのは、難しいことでしょう。

リスクその4 浮気相手にも気付かれてしまう

パートナーに分からなくても、浮気相手が気付いてしまう可能性もあります。一概には言えませんが、女性は男性よりも変化に気付きやすく、勘が鋭い傾向にあります。そのため浮気相手が女性であれば要注意です。

浮気調査すると立場が悪くなるリスクも

最後に考えたいリスクは、そもそもあなたに非はないのに、浮気調査によってあなたの立場を悪くしてしまうことです。

リスクその5 離婚話がこじれる可能性も

アプリを使って浮気を調べると、高い確率でパートナーに分かってしまいます。では、分かるとどのような影響が及ぶのでしょうか。まずはパートナーが浮気を猛省すれば、再び関係構築が可能だったかもしれません。しかし、浮気を疑うあまり元の関係に戻れなくなってしまうパターンです。

離婚する意思が固い人は、たとえパートナーが反省し二度と浮気しないことを誓約しても許すことはないでしょう。ただし、子どもがいたり経済的に不安だったりする場合は、必ずしも離婚や別居だけが解決法ではないはずです。

アプリを使った浮気調査には、関係修復の可能性をなくしてしまうリスクがあることを覚えておきましょう。

リスクその6 法に抵触する場合もある

探偵などプロの調査機関が、アプリを使った調査をしない理由はこれです。他人（あなたのパートナー）の所有物（スマートフォン）にアプリをダウンロードする行為は、さまざまな罪に問われる可能性があります。パートナーが訴えなかったとしても、自分に置き換えてみると「浮気を疑って自分のスマートフォンを勝手に触られた」ことを許せないでしょう。離婚の話し合いになると、浮気を疑ったあなたの立場が悪くなることも考えられますよ。

実際にアプリを使った浮気調査で逮捕された事例もあります（※1）。この事例では逮捕者の男性は被害者女性と婚姻関係にありませんでしたが、夫婦間であっても犯罪になることがあるようです（※2）。ここまで説明したように、浮気調査にアプリを使うのは便利です。しかし、次の理由によりおすすめできません。

• そもそもアプリの使用目的に反している
• リスクが高く効率的な浮気調査とは言えない

※1：弁護士ドットコムニュース「「浮気調査アプリ」彼女のスマホに無断インストールして逮捕…法的リスクを検証」

※2：浮気調査SP「浮気アプリで逮捕された理由」

アプリで浮気調査すると罪になる？

不正指令電磁的記録供用罪

パートナー（婚姻関係の有無に関係ない）のスマートフォンに無断でアプリをインストールすると、不正指令電磁的記録共用罪に抵触する恐れがあります。この法律では「人の電子計算機」（＝スマートフォン）に「実行の用に供した」（＝インストールした）者が罰せられるほか、使用する人（パートナー）の意に反する操作を行うことが罰せられます。この罪に違反すると3年以下の懲役、あるいは50万円以下の罰金となることがあります。

一般的には不法行為によって得た情報は裁判で証拠として扱えません。そればかりか、あなたが不法行為をすることで、判決に影響を与える場合があります。いくらパートナーの浮気が原因の調査とはいえ、法律に抵触してよいわけではありません。あなたが法律に抵触すると、浮気や不倫（肉体関係があると法に抵触）をしたパートナーと同じところに成り下がることになるでしょう。

不正アクセス禁止法違反罪

アクセス権のないネットワークに侵入すると不正アクセス禁止法違反となり3年以下の懲役、あるいは100万円以下の罰金となることがあります。過去にはパートナー（婚姻関係あり）のスマートフォンを無断で閲覧して逮捕されたケースもあるようです。このような行為におよぶ場合は、必ずスマートフォンの所有者の合意を得ることが必要となります。また、合意の範囲から外れた閲覧も問題になることがあります。

意外？違法ではない浮気調査方法

私たちが考える常識と法律の常識（適法か違法か）は、時々認識がずれている場合があります。実は（法的に）安全にできる調査の例を少しだけ紹介します。

盗聴

盗聴は一般的に違法だと考えられているかもしれません。しかし、盗聴そのものを取り締まる法律はないとされています（※3）。そのため、盗聴したことそのものについて罪に問われることはありません。しかし、盗聴器を仕掛けるために他人の土地や住居に侵入したり、他人の持ち物（自室内の壁や天井、電話機など）を破損させると犯罪になることがあります。

盗聴器を仕掛けてもよいのは夫婦の共有財産である自動車や自宅などに限定されます。浮気相手の自動車や自宅に取り付けると（取り付けようとする過程で）犯罪となりますので、注意して下さい。

※3：盗聴器の発見PRO「盗聴が法律上で違法にならない訳」

秘密録音

秘密録音とはあなたと相手の会話を録音することですが、これも犯罪にあたらないとされています（※4）。パートナーに浮気を認めさせる（自白させる）、浮気相手に浮気を認めさせる（自白させる）ときに有効な手段です。ただし、秘密録音ではあなたの声も録音されます。浮気の事実を認めさせるときに脅迫や脅しと捉えられかねないような発言があると、反対にあなたの立場が悪くなってしまう可能性もあります。

※4：鈴木・大和田法律事務所「“こっそり録音”は違法か？～秘密録音等の違法性～」

そもそも手抜き浮気調査が間違っている

探偵に浮気調査を依頼すると、尾行や張り込み、あるいは聞き込みを繰り返し、ようやく有力な情報を入手したり、それをもとに証拠となる写真や動画を撮影します。そうやって足を使って情報を探し出すため、探偵に調査を依頼すると一定の費用がかかるのです。

スマートフォンのアプリでパートナーの浮気調査をしようとしている人の中には次のように考えている人もいるかもしれません。

• 探偵に頼むと高い調査費用が必要になる
• 調査費用がもったいない
• 高い調査費用を払っても結果が分かるまで時間がかかる
• それなら自分でスマートフォンのアプリを使って調べたほうが早い

このように思う方は自由にスマートフォンのアプリを使って調査すればよいでしょう。ただし、その結果あなたがどのような扱いを受けることになっても（逮捕されても）このサイトでは責任を負えません。

探偵は依頼者さまのお気持ちに寄り添って、足を使って情報を得ます。そのため、一定の時間や費用はかかってしまいますが、確かな証拠を掴めるのです。しかし、残念ながら中には楽しようとする探偵もいるようです。無断でGPS発信機を取り付けて逮捕された探偵もいるため（※5）、探偵事務所を選ぶ際は注意して下さい。必ず信頼できる探偵が吟味して下さい。

※5：YAHOO JAPAN! NEWS「家族以外の人間が調査依頼か…探偵業の男を逮捕 男性の尾行でGPS発信機取り付け疑い 大阪府の条例を初適用」

アプリを使わずできる浮気調査

ここで紹介するのはスマートフォンアプリに依存せず自分でできる調査方法です。しかし、スマートフォンアプリのように楽ではありません。もちろんパートナーに分かってしまうリスクもあります。この2点を理解して読み進めてください。

交通系ICカードの利用履歴

交通系ICカードの利用履歴を確認できます。ICカードを券売機に挿入する方法のほか、アプリで確認することもできるようです。普段、通勤で使っているエリアから離れた駅や、会社と反対方向に頻繁に向かっているなど、不審な点があれば浮気の証拠を掴むための材料になるかもしれません。

カーナビの設定履歴

カーナビをセットすると、機種によってはその履歴が残ります。履歴を見ることで、設定した場所や日時が分かるでしょう。普段、自宅と会社の往復しかしていないようなパートナーが、急に離れたエリアを目的地に設定しているなど、不自然な点がないか確認しましょう。また、機種によっては特定の履歴だけ消去できる機能があるかもしれません。履歴を閲覧して不自然にデータが削除されている期間があれば、その間に浮気した可能性があります。

クレジットカードの利用履歴

クレジットカードの利用履歴を閲覧すれば、不審な買い物をしていないか確認できます。パートナーが単独で契約しているカードであればその明細を見るしかありませんが、家族カードの場合はアプリや専用サイトから明細を確認できます。ただし、リアルタイムではなく決済されてから反映に数日かかる場合もあるため、注意が必要です。

夫婦共有財産（自動車や自宅）への盗聴器やカメラの設置

夫婦の共有財産（結婚してから協力して得た財産、協力とは必ずしも経済的な意味ではない）なら、あなたの独断で盗聴器やカメラを設置しても問題ありません。さらにGPS発信機を使えば浮気の証拠を掴みやすくなるでしょう。あとは定期的にデータを確認して、決定的な証拠（肉体関係にある写真や動画）、あるいはそれに関係するような情報を得るだけです。

金銭的な攻撃

これは浮気を調査する方法ではありませんが、浮気を諦めさせる方法を二つお伝えします。まず浮気にはお金がかかります。その対策として、パートナーのクレジットカードや銀行口座、証券口座などをすべてあなたが管理するのです。住宅ローンの頭金を貯めたいから、老後の資金を作りたいから、など理由は何でもかまいません。パートナーの給与を含め、家計のお金の流れをすべてあなたが把握できるようにすれば、パートナーは裏金を作る以外の方法で、自由なお金を手にすることができません。もちろん自由に使えるお金がまったくないのは可哀想なので、少額の（浮気できない程度の）お小遣いを渡すようにしましょう。

まとめ

パートナーの浮気が分かったら「真実を知りたい」「離婚のために確実な証拠が欲しい」と思うあまり、自分で無茶な浮気調査をしてしまうのはよくあることかもしれません。アプリを使ったりスマートフォンを盗み見たりと、一見手軽そうな調査方法を試してみようと思う人も多いかもしれませんが、今一度リスクを考えてみましょう。実はメリットはありません。

どうしても浮気の証拠が掴めずに悩むなら、最初からプロの調査機関に相談した方が解決は早いです。無料で見積もり・相談を行う探偵事務所もあるため、一人でどうにかしようとせず探偵の手も借りてみてください。プランによっては比較的費用を圧縮できるかもしれません。

関連タグ: 浮気・不倫