筆跡鑑定とは?進め方や料金体系についてご紹介!

皆さん、「筆跡鑑定」とは何なのかをご存じですか。
よく探偵もののドラマなどで、手紙などに書かれた文字の特徴から犯人を見つけ出したりするシーンがあるかと思いますが、その際に用いられる鑑定方法のことです。
筆跡鑑定は例えば、「落書き」や「脅迫の手紙」の犯人特定の際などに利用しますが、その手順やかかる費用など、わからないことがたくさんあるかと思います。
そこで今回は、「筆跡鑑定」の方法やその費用、利用に際する注意点などを解説していきたいと思います。
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目次
そもそも、筆跡鑑定とは何?

筆跡鑑定とは、前述の通り鑑定方法の一種であり文字の特徴から執筆した本人を特定する方法です。
本人が書いた文字や文章を複数用意して、鑑定を進めていきます。
対象となる筆跡が多くなるほど、信憑性は高くなる傾向にあるとされています。
「文字」は書き手により様々な特徴を持っており、この特徴を既存のデータベース等を用いて比較を行い、筆跡鑑定を行うのです。
筆跡鑑定は、主に遺言書の信ぴょう性などの証明、連帯保証人に関するトラブル、落書き・脅迫文の筆跡者の鑑定など、日常でも様々な場面で利用されています。
筆跡鑑定の依頼はどのような目的でおこなわれている?

続いて、探偵興信所に持ち込まれる筆跡鑑定の具体的な依頼内容について見ていきましょう。
1,遺言書
遺言書の内容が有効であるかそうでないかを決定するうえで、筆跡鑑定は重要な役割を担います。遺言書には「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」の3種類があり、このうち自筆証書遺言の場合、本人の筆跡であることが必須となります。遺言書は、偽造されるというケースもありトラブルや犯罪に発展することも少なくありません。
そのため、正しく遺言が取り扱われるために本人の筆跡かどうかを鑑定することは非常に大切だと言えるでしょう。
2,連帯保証人
連帯保証人は、お金を借りた主債務者がお金を返せなくなった場合に、代わりに返済義務を負う人のことです。万が一主債務者が返済できなくなった場合には、連帯保証人に対して同様の支払いを請求できるという立場になります。
非常に責任や負担が大きい連帯保証人であるが故に、受け手が見つからず主債務者が勝手に本人の了承を得ずに連帯保証人としてサインしてしまい、身に覚えがない支払い請求がおこなわれるというトラブルがあります。
このように他人がなりすましてサインや押印した場合には返済の義務を負う必要はありません。
自分がサインをしていないということを証明し返済義務が無効であることを示すためには、
筆跡鑑定が大きな証明材料となります。
3,落書き
家や店舗などに嫌がらせの落書きなどがあった場合に、犯人を特定するために筆跡鑑定が行われることがあります。落書きの場合には、文字が大きくかかれていたり、乱暴に書かれている、また筆跡を隠すために普段とは違うように書くというケースも多く、筆跡鑑定でも鑑定が難しいとされています。
4,脅迫文・怪文書
脅迫文・怪文書も落書き同様に筆跡を隠して書かれているものが多くあります。
筆跡を隠して書かれたものは韜晦(とうかい)筆跡と呼ばれ、通常の筆跡鑑定以上に難しいことから、より多くの筆跡資料を基に鑑定をおこなうのがポイントとなります。
筆跡鑑定はどのようにして行われるのか?

続いては、筆跡鑑定がどのようなポイントに着眼して進められているのかについてご紹介していきます。
1,書き順
筆跡鑑定の際に参考にされる特徴の一つに、「書き順」が挙げられます。
文字によって正しい書き順と異なる書き方がされているものがあり、それが書き癖として鑑定の基準となることがあるのです。
しかし、書き順は人それぞれで一様ではないため、比較する対象の文字との書き順の一致率などで検査することが多いです。
2,線や点の位置・構成
文字は様々な線や曲線、点が合わさってできています。
そのため、人によって配置や間隔の違いが現れてきます。
その文字のパーツの一つ一つがどの部分から出ているのか、
またどの部分に書かれているのかで鑑定を行い、その人の書き方の特徴を算出することが出来るのです。
3,筆圧
筆跡鑑定の際には、「筆圧」も重要な手掛かりになります。
しかし、現物が存在せずコピー品だけである場合、文字の濃さの観点から、鑑定が厳しくなる可能性があります。
また、文字を書く道具や環境によって筆圧は変化するものであるため、筆圧を細かく観察することで、線の重なりなどを見つけ出し、執筆本人の書き順などを参考にして鑑定を進めていきます。
4,その他
その文字の持つ特徴(例えば、はね・とめ・はらいなど)の特徴のことで、それらをしっかり捉えられているかどうかを鑑定で明らかにします。
また、同じ文字や言葉であっても書くたびにブレが生じます。ブレの幅に関しても、一人一人特徴があり、筆跡の特徴の一つとして鑑定の際に役立つ事項の一つとなります。
筆跡鑑定を行う際の手順について詳しく解説!

筆跡鑑定を依頼する際のおおまかな手順について、詳しく解説していきます。
STEP1. 執筆鑑定業者にWEBや電話などで鑑定依頼
鑑定依頼を、お持ちの携帯電話やパソコンから執筆鑑定の専門業者に依頼します。
依頼先を選ぶ際にはこれまでの実績や料金、口コミなどを参考にしましょう。
あまりにも安価な料金が提示されている業者には注意が必要です。いくら料金が安くても、正しい鑑定結果が出なければ意味がありません。
金額ばかりではなく、科学的な根拠に基づいた鑑定をおこない、確実な信頼と実績を積み重ねている業者を選定しましょう。
STEP2. 鑑定してもらいたい資料を送付する
鑑定してもらいたい資料を専門業者の指定の住所に送付します。
この際に注意したいのが、できるだけ多くの資料を送付した方が鑑定の正確度が増す点です。
しかし、鑑定対象の文字数が増えれば増えるほど、鑑定に必要な料金は基本的に増額するため、鑑定業者のホームページなどであらかじめ文字ごとの料金を確認しておくなどして、事前に用意しておくのが良いでしょう。
また、筆跡鑑定は原本でおこなうことが望ましいとされていますが、コピーや写真などでおこなうことも可能です。
STEP3. 結果が一致しているかどうかを判断してもらう
鑑定業者が「書き順」、「それぞれの線や点の位置・構成」、「筆圧」などの様々な観点から、過去のデータベースなどと比較し、資料の鑑定を行ってくれます。
注意点として、結果がもし一致しなかった場合でも、鑑定にかかる料金は支払いが必要であるという点です。
鑑定料金は高額になることが多いため、その点をしっかり把握したうえで依頼しましょう。
一致しなかった場合は、このタイミングで書類・電話などで通知されることが多いです。
STEP4. 鑑定書が作成される
鑑定結果が書面・電話にて作成、報告されます。
鑑定書には、使用したデータベースの詳細や鑑定方法などが含まれます。
筆跡鑑定の裁判所での取り扱い

筆跡鑑定は裁判で証拠として取り扱うのは難しいのでは?と考える方もいるでしょう。
しかしながら、先にご紹介したような内容を含む民事訴訟では、筆跡鑑定書は重要な証拠として取り扱われるものです。一方で、一口に筆跡鑑定と言ってもその信ぴょう性に関しては鑑定を行う筆跡鑑定人の腕が大きく左右します。
実際に筆跡鑑定は国家資格であったり何か認定されるというようなものではないことから、曖昧な独自の基準でおこなっている人がいるというのも事実です。
したがって、より証拠としての価値を高めるためには、鑑定依頼先の選定が非常に重要になると言えるでしょう。
筆跡鑑定の依頼先を選定する場合には、先にもお伝えした通りこれまでの実績や料金、口コミなどを参考にして信頼のできる所を見つけることが求められます。
筆跡鑑定にかかる料金体系は?

筆跡鑑定の進め方についてお話してきましたが、続いて皆さん気になるのが、「筆跡鑑定にかかる料金はいくらぐらいなんだろう…」という事ではないでしょうか。
ここでは気になるその料金について解説していきます。
まず、用途に対する料金体系を知る(※重要!)
これは筆跡鑑定の依頼先を選定するうえで非常に大事なことです。「用途に対する料金体系を知る」というのはどういうことかといいますと、例えば、裁判を起こす予定である考えのあなたが「自己納得用のプラン」として筆跡を依頼してしまいますと、その鑑定結果を用いた裁判が起こせない、又は起こしたとしても証拠不十分になってしまう可能性が高いという点です。
どの鑑定業者に依頼をしても、おおむね料金プランは
「自分が納得できればそれでいい鑑定プラン」
「裁判まではいかないものの、証拠として利用したい鑑定プラン」
「裁判用の精密な鑑定プラン」
のようにカテゴライズすることが出来ます。
上記のようなことをしっかり頭の中に置いたうえで、読み進めていってください。
筆跡鑑定は、専門的かつ高度なスキルや専用の道具を使用することから、業者により費用のバラつきがあり、高額になってしまうことがありますので、予算を考えた上で検討しましょう。
業者選びを行う際には、まずはあらかじめ大まかな予算を確定しておくと効率的に進めることができます。
また、プランの種類に関しては、業者によりかなり細かい料金プランが存在します。
例えば、怪文書やいじめの主犯特定、契約書類、遺言書の鑑定などです。細かい料金プランが設定されている場合であれば、ある程度自分が依頼する内容の料金目安を付けることができるでしょう。
上記の料金プランはほんの一例ですが、自分に合ったプランが用意されている鑑定業者を選択することが重要です。
筆跡鑑定を依頼する場合に注意すべきポイント

最後に、筆跡鑑定依頼に関して押さえておきたいポイントについてご紹介していきます。
気になったらまずは電話やメールで相談
筆跡鑑定は非日常的な作業であることから、多くの人にとって初めての依頼であったり、未知の領域であるということが多いでしょう。
そのため、業者選びや料金基準などに不安を感じるのではないでしょうか?
多くの業者では、電話やメールでの事前相談は無料で受け付けています。
筆跡鑑定の依頼をしたいと思ったら、まずは気になる業者に筆跡鑑定の具体的な流れや料金、鑑定内容についての質問・相談をしてみましょう。
受付の対応の仕方や、説明内容が的確であるかなども業者選びの基準の一つとなるでしょう。
出来れば複数業者に同じように連絡してみることで、対応や金額の違いについて比較することができます。
業者選びは慎重に
筆跡鑑定は、鑑定するための資格などは不要であることから、極端に言えばだれにでも筆跡鑑定人を名乗ることができてしまうものです。
実際にきちんとした鑑定理論や技術を持たずに活動している自称筆跡鑑定人が半数以上を占めているとも言われています。
そのため、業者選びに失敗してしまうと、無駄な労力と時間、お金をかけてしまうことにもなりかねません。
特に裁判で使用するために証拠として扱う筆跡鑑定などの場合には、より重要性が増します。
鑑定人として信頼できるか否かを選別する基準として下記のポイントがあります。
1,科学的根拠
曖昧な基準や根拠のない証明による筆跡鑑定では、信憑性にかけるほか裁判では証拠として使えないということにもなりかねません。
科学的根拠に基づいた鑑定により、判定データの開示が可能であること、また他者がおこなったときに同じ判定結果になるものであることなどが基準となります。
2,学会などで認められている
鑑定の理論や技術が、学会などで発表されて認められているものであることや、他者の点検や認証を受けた理論であるということも基準の一つとなるでしょう。
なお、その際にはどのような学会であるか、判定や評価の内容に関しても確認しておきましょう。ホームページなどに掲載されていることも多いです。
業者選びは初動が大切になります。手間はかかりますが、いくつかの業者に相談をして比較してみることで、それぞれの特徴をより理解しやすくなります。
初めの手間を惜しむことなく進めていくようにしましょう。
まとめ
本記事では、「筆跡鑑定」とは何か、その手順や料金、注意点をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
「筆跡鑑定」は、一見非日常的な存在に感じられるかもしれませんが、日常で起こりうるさまざまな問題を解決できることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
しかし、しっかりと筆跡鑑定に関する料金プランや注意点を知っておかないと、言われるがままに話を進めてしまい損してしまう可能性も大きいです。
したがって本記事で読んだことを踏まえたうえで、筆跡鑑定を行う際は、事前にしっかりとしたリサーチをすることをおすすめします。
そのうえで、用途に合った業者やプラン選びをおこない、納得のいく形で進めていけるようにしましょう。

この記事の著者:探偵社PIO 鑑定士 M.T
鑑定士歴20年のプロフェッショナル。